
北海道の今
永遠の愛、第二の故郷で誓う ベトナム人2組 士別で挙式
2020年08月19日
新型コロナウイルス感染拡大で帰国がかなわないベトナム人カップル2組が1日、士別市内で結婚式を挙げた。オンライン参加したベトナムにいる両親らに見守られ、永遠の愛を誓った。
4人は新しい在留資格「特定技能」を持ち、市内で農業やレストラン事業などを行う会社「かわにしの丘しずお農場」に勤務。新婦の2人は、同社が2015年に初めて採用した技能実習生で、新郎も同社などの技能実習生として来日して出会い、昨年婚約した。だが、新型コロナの影響で帰国や再来日の見通しが立たず、同社などでつくるしずおグループ会長の今井裕さん(69)が市内での挙式を提案した。
感染防止対策として、同社が運営するレストラン前の屋外で行われた挙式では、紅白のベトナムの民族衣装アオザイに身を包んだ2組の新郎新婦を、同社社員や関係者ら40人が祝福した。ベトナムの4人の家族もオンライン会議システム「Zoom(ズーム)」で参加し、今井さんに対して「日本の家族のように面倒を見てくれてありがたい」と感謝した。
新婦のチョン・ティ・キム・ゴックさん(24)は「日本で、もっと幸せになりたい」と笑顔。4人が「日本の父」と慕う今井さんは「今後4人が日本で迎える困難を一緒に乗り越えたい。外国人労働者と日本人雇用者が温かく良い関係を築けることを示していきたい」と話した。
(提供:北海道新聞)
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