
北海道の今
水草と風が描くアート 美深「つつじ沼」
2020年09月23日
高層湿原として知られる松山湿原(標高797メートル)の「つつじ沼」で、水草が不思議な模様を水面に描いている。
つつじ沼は、周囲100メートルほど。水面の半分を埋めるように、長さ80センチ、幅4ミリほどの細長い緑の葉が無数に浮いている。風の影響なのか、髪の毛をくしでといたように同じ方向を向く。
松山湿原の植物に詳しい堀田清・北海道医療大准教授によると、この水草はガマ科の多年草、ホソバウキミクリとみられる。環境省指定の絶滅危惧種で、北海道と長野県の高山帯の池に生息する。
湿原の秋が迫る中、水草は夏の終わりの陽光をいっぱいに浴びて輝いている。
(提供:北海道新聞)