
北海道の今
老いても りんと影法師
2020年10月30日
緑の森にそびえる塔。真上からのぞくと、六角形の敷地から独特な形の影が伸びていた。札幌市厚別区の道立野幌森林公園に立っている「北海道百年記念塔」だ。
北海道命名100年にちなみ、高さは100メートル。1970年に完成したが、老朽化が進み、2年前、道が解体を決めた。
設計者の井口健さん(82)は「見る角度で印象が変わります。上空からは、雪の結晶の六角形や、『北』の文字を抽象化したデザインがよく分かりますね」。
毎日のように公園を散歩する江別市の島とし子さん(75)は「あって当たり前のシンボル。無くなると寂しくなる」。解体の日程は未定。跡地には、新しいモニュメントの建設が予定されている。
(提供:北海道新聞)