
北海道の今
羊蹄山頂 白線の歩み
2020年11月20日
標高1898メートル。北海道を代表する秀峰の一つ、羊蹄山。富士山と同じ、見事な円すい状の「成層火山」で、均整のとれた美しい容姿から「蝦夷富士」とも呼ばれる。
裾野は広く、後志管内の倶知安町、ニセコ町、真狩村、喜茂別町、京極町の5町村にまたがる。見る時刻や方角によって、刻々とその姿や表情を変え、ニセコ地域のシンボル的存在だ。
主な登山道だけで4コースあり、独立峰ならではの絶景が登山者を魅了する。
今年は平年より4日遅く、10月6日に初冠雪を確認した。
上空から見ると、山頂付近は、ぽってりとクリームをかけたように雪で覆われ、山肌に深く刻まれた谷筋には、くっきりと描かれた白い線が麓へと伸びていた。
山の季節は、頂から徐々に冬へと歩みを進め、秋色の名残のある山麓とのコントラストを演出している。
(提供:北海道新聞)