
北海道の今
「浜中養殖うに」全国へ ブランド名統一 ルパンもPR
2020年12月16日
釧路管内浜中町などでつくる協議会は、コンブだけで育てた最高級養殖エゾバフンウニPRのため、ブランド名を「浜中養殖うに」に統一し、今月からこの名称で全国に向けて出荷を始めた。町内の加工会社向けに町出身の漫画家モンキー・パンチさん(故人)原作の人気アニメ「ルパン三世」をあしらったシールも作製。根強い「ルパン」人気もPRに活用する考えだ。
ウニの養殖は1992年、町内の散布(ちりっぷ)漁協所属のコンブ漁師が副業で始め国内初の技術を確立。浜中漁協にも普及し、2019年度には両漁協の78戸が計73トンを出荷した。浜値は1キロ5千~6千円と天然ものに比べて2倍近く高いが、身入りが均一で甘みがあり、首都圏の高級すし店を中心に需要がある。
町や漁協、加工会社4社は地域特産品を守る国の「地理的表示(GI)保護制度」登録を目指し、浜中水産物振興協議会を19年に設立した。シールは直径3・5センチの円形で「ルパン」のイラスト入りとブランド名だけの2種類計14万枚を作製。「浜中養殖うに」ブランドの浸透を狙う。
浜中漁協うに養殖部会の川村英喜部会長は「前浜のコンブだけを与えて2~3年育てた自慢の味」と胸を張る。加工会社・木村水産の木村尚文取締役は「最高品質のウニを多くの人に食べてほしい」と消費拡大に期待する。
(提供:北海道新聞)