
北海道の今
ギンザンマシコ 一心不乱 実をついばむ
2021年01月13日
湿った雪が積もった12月上旬。札幌市内の大型スーパーの駐車場で車を降りると、「ピュルピュル、ピュルル」。かわいい野鳥の声が聞こえてきた。
頭や背、胸が赤いギンザンマシコが群れで街路樹のナナカマドの実を食べている。珍鳥の訪問に気づく買い物客もなく、鳥も人の往来を警戒する様子はない。一心不乱に赤い実をついばんでいる。
ギンザンマシコは春から秋にかけ、大雪山系や知床連山など標高の高い場所で、ハイマツの実などを食べて暮らす。人との接触は時折訪れる登山者に限られるため、近づく人をあまり警戒しない。冬になると平地に移動し、まれに道内の大きな都市でも群れで街路樹を飛び交う姿が見られる。
和名を漢字で書くと銀山猿子。メスは黄色いが、オスの赤い姿から、先人はサルを連想したのだろうか。
(提供:北海道新聞)