写真:国産マスタード、十勝から 更別の農家・小谷さん 収穫用栽培に挑戦
北海道の今

国産マスタード、十勝から 更別の農家・小谷さん 収穫用栽培に挑戦

2021年01月09日

十勝管内更別村の農業小谷広一さん(70)が、収穫用作物としてシロガラシ(キカラシ)の栽培に取り組んでいる。緑肥作物として道内で広く育てられているが、収穫用は国内でも珍しい。「粒マスタード」の原料となり、9割以上を輸入に頼る。2015年から栽培に取り組む小谷さんは「十勝産マスタードを多くの人に知ってもらいたい」と意気込む。

 小谷さんは170ヘクタールの畑で小麦やビート、ジャガイモなどを栽培する十勝型の大規模畑作農家。一方で、消費者と直接つながりたいと、亜麻や菜種も栽培して自ら食用油に加工し、道内外に販売している。

 シロガラシは菜の花に似た黄色い花が咲くアブラナ科の植物。緑肥や景観作物として道内で広く育てられ、小谷さんも緑肥として畑にまいたことはあったが、調べると国内では収穫用の栽培例がほとんどないことがわかった。

 「やってみよう」と15年から0・5ヘクタールで挑戦。収穫用の品種の種を海外から手に入れたが、栽培方法が分からない。インターネットで英語の文献を探して読みあさり、その結果などをまとめた専用の営農日誌は、瞬く間に分厚くなった。それでも畑作業は困難続きで、強風で種をまき直したり、病害や雑草に苦しめられたり。「当初は失敗続きだった」と苦笑する。

 最大の課題は直径約2ミリの黄色い種の選別だった。

適した農薬がなく、収穫時に雑草の種が混入するため、出荷前により分ける必要がある。種の重さで選別する機械を使っても雑草の種などが残るため、最後は人の手でひと粒ずつえり分ける必要があった。昨年、約200万円を費やして色の違いを自動で判別する最新の機械を導入。人手を掛けず、質の良い種だけを選別できるようになった。

 さらに昨年、種の輸入先を従来の欧州産から、気候が冷涼で北海道に近いカナダ産に切り替えた。5月上旬に種をまくと順調に育ち、7月には畑は満開の黄色い花で埋めつくされ、8月下旬に約2トンを収穫。「ようやく自信を持って出荷できる製品が完成した」

 種は飲食店に直接出荷し、それぞれの店で粒マスタードに加工される。その味が評判となり、道内外のレストランや高級焼き肉店、精肉店など、徐々に販路を広げている。

 十勝産食材にこだわった料理を予約制で提供する帯広市内のフランス料理店「ビストロカリーノ」では、メインの肉料理に添える粒マスタードに小谷さんの種を使う。オーナーシェフの金賀剛彦さん(43)は「粒の残し具合や酸味、香りを調整できて面白い。お客さんにも好評です」と話す。

 管内では小谷さんに続いて栽培に挑戦する農家が出てきた。小谷さんは今年、和からしに使うカラシナなども含め5ヘクタールで栽培する計画だ。「十勝に生きて、十勝のものを食べて、おいしかったらうれしいよね。消費者に喜んでもらえるものを作りたい。それが原動力だよ」

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(提供:北海道新聞)

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