
北海道の今
旭川空港 除雪隊 安定運航支える
2021年01月28日
昨年12月4日、一面の銀世界が広がる旭川空港。夜明け間近の午前6時すぎ、滑走路の除雪作業が進んでいた。
請け負うのは近隣農家ら39人でつくる除雪隊「ワックスウィングス」。積もった雪を取り除いた後、仕上げに5台が隊列を組んでやってきた。
滑走路には水はけを良くし、タイヤが滑るのを防ぐため、横に刻んだ溝がある。この溝に詰まった雪を回転ブラシでかき出す最終作業は路面コンディション維持の要だ。
5台は滑走路の中央部から外側へと少しずつ遅れてスタート。斜め一線に並び、整然と走る。溝からかき出した雪を先頭車両から次々と渡すリレー方式で作業する。プログラミングされているかのように無駄なく動くと、黒い舗装が顔を出した。13年目の狩野勝(かりのまさる)さん(49)は「どんな雪にも負けない技術、チームワークだ」と自信を語る。
午前9時すぎ、この日、最初の飛行機が無事に着陸した。
作業は滑走路を舞台にした一糸乱れぬ演技に見えた。ファインダー越しに何度も目を見張った。
(提供:北海道新聞)