写真:砥山観光、磨けば光る 旅行業界と農家連携 札幌・南区
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砥山観光、磨けば光る 旅行業界と農家連携 札幌・南区

2021年03月29日

新型コロナウイルスの影響で苦境に立つ旅行会社やホテルが札幌市南区砥山(とやま)地区の果樹園と連携し、果物狩りだけでなく、さまざまな体験メニューを楽しめるツアーの展開を模索している。2月には雪や氷の塊を積み上げる住居「イグルー」製作などを楽しむモニターツアーを催した。コロナ禍収束後を見据えた新たな観光資源を開発しようとする観光業者と地域活性化を期待する果樹園農家らの思いが一致した形で、地域密着型の新たな観光形態として注目を浴びそうだ。

■高齢化進む

 砥山地区でのモニターツアーを企画したのは札幌市内に営業所を持つジャンボツアーズ(那覇)や道内外で展開する大手ホテル、地元の果樹園農家など9者で構成する「アクティブビレッジ砥山実行委員会」。2月17日に「TOYAMA(トヤマ)企画」と銘打ち、札幌市内の学生ら約100人をモニターとして招待し、イグルー製作やアイヌ文化体験など約10種類のメニューを楽しんでもらった。

 目玉は、池の表面を厚く覆った氷に直径15メートルの円形の切り込みを入れ、回転させる遊び「アイスカルーセル」だ。参加者は自ら回転を楽しんだほか、ゆっくりと回る氷上で演じられたアイヌ古式舞踊も見学した。夜にはアイスキャンドルのあかりの中で行われた氷上の模擬結婚式にも見入り、「幻想的」と喜んでいた。

 南区は1972年冬季札幌五輪を節目に宅地開発が進んだが、国勢調査に基づく地域の人口は2000年の15万6787人をピークに19年には1割以上少ない13万6932人となった。特に果樹園農家が多い砥山地区やその周辺は少子高齢化に伴って離農が相次ぐ。

■豊富な資源

 ただ、砥山地区やその周辺は市中心部から車で約40分の近場で、果樹園やワイナリー、登山など観光資源が豊富だ。ホテル業界出身で実行委事務局長の大場昭彦さんは定山渓やニセコ、洞爺と並ぶ周遊エリアになる可能性を秘めた地区とみており、「観光と農業を組み合わせ、地域住民とも連携する新しい楽しみ方を提供したい」と力を込める。

 実行委は29日、「札幌TOYAMAアクティブビレッジ推進協議会」に衣替えし、年間通じて展開できるツアー商品の開発に本腰を入れる。砥山地区に隣接する簾舞地区まちづくり連合会とも連携し、定山渓鉄道跡や開拓使時代の農家家屋を今に伝える札幌市指定有形文化財「旧黒岩家住宅(旧簾舞通行屋)」を巡るツアーも構想中だ。

砥山地区でサクランボやブドウを育てる果樹農家4代目の瀬戸修一さん(67)は地域活性化の願いを込めて協議会副会長に就く。これまでも地元農家と協力して子ども向けの農業体験会を開くなど地域活性化に努めてきたが、札幌市民に地域の魅力が十分に伝わらず、活性化の難しさも感じていた。実行委から参画し、協議会役員も引き受けたのは新たな取り組みで地域の活路を見いだしたいとの思いからで、「観光のプロが入ることで、砥山やその周辺の魅力をより知ってもらえる」と期待している。問い合わせはジャンボツアーズ内の協議会事務局(電)011・280・0505へ。

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(提供:北海道新聞)

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