写真:足寄産卓球台 五輪で注目 三英工場 問い合わせ3割増 「現場の励みに」
北海道の今

足寄産卓球台 五輪で注目 三英工場 問い合わせ3割増 「現場の励みに」

2021年08月11日

東京五輪の卓球で日本選手が日本卓球界初の金メダルを獲得するなど活躍し、大会公式の卓球台を製造した町内の三英北海道工場(吉沢今朝男(けさお)工場長)にも注目が集まっている。足寄が誇るトップ技術が認められ、大会期間中、製品などへの問い合わせは例年より3割増加。国内外から照会が相次いでいる。

 この卓球台は東京と卓球の頭文字「T」にちなんだデザインで名称は「MOTIF(モティーフ)」。青と緑の鮮やかな中間色が特徴だ。同社製品の五輪への採用は1992年のバルセロナ、2016年のリオデジャネイロに続く3度目。

 際立つのは技術面の評価。ラリーが繰り返される天板は均一な水平性が要求される最も重要な部分。木製品は湿気を吸うと反りが出て表面が均一でなくなり、球の弾み方も変わる。そこで職人技を結集し、数多く板を重ねた独自の積層構造で製作。天板の反りが3ミリ以下という国際基準を下回る1ミリに抑え、均一に跳ね返るようにした。天板を支える脚部には旭川の家具メーカー「カンディハウス」の合板技術も活用した。

 親会社の三英(千葉)はスポーツ用品や公園遊具も扱う企業。国際化が進み、成長分野と位置付ける卓球部門に「選択と集中」を進めており、競技用の卓球台は年間約8千台を販売。相手先ブランドによる生産(OEM)を含めると国内シェアは75%を占める。東京五輪には予備台などを含む約70台を供給した。期間中、製品などの問い合わせは例年より約3割増え、国内の販売店をはじめ卓球強豪国からの照会もある。同社の卓球台は東京パラリンピックにも使われる。

 一方、近年は過疎化や高齢化の影響で基幹産業の林業や関連産業が衰退し、技術伝承も大きな悩み。林業地帯のマチ工場なのに卓球台の木材が輸入材か道外産という課題もある。今回は新型コロナウイルスの影響で木材価格が高騰する「ウッドショック」で卓球台に必要な部材が手に入らず、五輪向けの納入もぎりぎりだったという。

 工場の従業員は約20人。吉沢工場長は「メイドイン足寄の卓球台で選手が金メダルを獲得してくれ、現場の励みになる。地域の林業振興や人材育成に官民一体で寄与し、いつか足寄産木材の卓球台を作ってみたい」と夢を膨らませている。

(提供:北海道新聞)

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