写真:100年前からある小麦「ターキーレッド」 長沼のレイさん初収穫 持続可能な農業に手応え
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100年前からある小麦「ターキーレッド」 長沼のレイさん初収穫 持続可能な農業に手応え

2021年08月07日

農場「メノビレッジ長沼」(東6線北13)が、100年以上前からある古い小麦品種「ターキーレッド」を初収穫した。気候変動の時代に耐える持続可能な「再生農業」を探る取り組みの一環だ。

 同農場はレイモンド・エップさん(61)=愛称・レイさん=、荒谷明子さん(51)夫妻が経営し、会員に再生産可能な会費を先払いしてもらうCSA(地域で支え合う農業)で安全な作物を作っている。探究心旺盛なレイさんは米国の最新専門書を読み、2年前から、羊放牧と無農薬・無化学肥料不耕起栽培を組み合わせた農法を試行している。

 この農法は、再生農業の一つで、土壌微生物の働きでより多くの大気中の二酸化炭素を分解し、炭素を土壌中へ戻すことができるとされる。具体的には0・2ヘクタールの不耕起畑にエン麦や豆類、ソルガムなど8種の緑肥作物を育て、羊を放牧し、糞(ふん)がまかれた後の地面に溝を付けて種子をまいた。

 ターキーレッドは、戦後の世界の食糧危機を救う「緑の革命」の基になった日本発の小麦品種「農林10号」の親に当たる。レイさんの曽祖父がウクライナから米国へ移住した際、荷物の中に入れていたという、100年以上前からある古い品種。米国から種子を輸入し、検疫を通過したものを増やして使った。

 「野性的な品種の方が順応性やたくましさがあり、土も良くなると考えた」とレイさん。実際に植えてみると、道産品種のきたほなみ、ゆめちからと比べて丈が長い分、雑草の成長が抑えられ、収量もこれらの品種より少し多い、10アール当たり約250キロ取れた。

 一般的農法の半分ほどの収量だが、レイさんは「人間の仕事は種まきと、刈り取りだけ。あとは土壌中の微生物の能力と、麦の生命力に任せて、羊の行動を見守るだけ。コストがかからないので、納得できる収量」と手応えを感じている。

 極端な雨不足に見舞われても、根が深いため影響は見当たらなかった。レイさんは「伝統的農業の中に、これからの農業を考えるヒントがある。さらに工夫を続けていきたい」と意欲を見せている。

(提供:北海道新聞)

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