写真:「最長」銀河線に熱視線 陸別の運転体験 5.7キロ新路線
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「最長」銀河線に熱視線 陸別の運転体験 5.7キロ新路線

2021年08月22日

鉄道ファンから人気の高い十勝管内陸別町の観光鉄道「ふるさと銀河線りくべつ鉄道」に今春、全国最長距離となる運転体験コース(5・7キロ)が誕生した。動く状態で保存されている気動車6両や線路の状態の良さは全国屈指。新型コロナウイルスの「3密」を避けられるアウトドアとしても定着し、最長コースの体験は6万円と高額だがキャンセル待ちとなる人気だ。人口減に悩むマチの観光の起爆剤として期待されている。

■80分かけ森を快走

 「自然を楽しみながら1時間以上運転できる観光鉄道は少ない。運転中にエゾシカが現れ、急ブレーキを踏むのも北海道らしい醍醐味(だいごみ)」。7月中旬、東京から訪れた鉄道愛好家歴30年の会社員西本泰幸さん(34)は乗車前、笑顔で話した。運転体験は4年連続。宿泊費を含め毎回かかる10万円近い出費も気にならない。

 西本さんが体験したのは、4月30日に登場した旧陸別駅―旧分線駅間の5・7キロを2往復する分線コース。ベテラン運転士、太布(ふとの)秀文さん(74)の指導の下、基本速度15キロで運転開始。太布さんの「安全確認」「一時停止」などの助言を受け、汽笛を鳴らすタイミングや踏切など停車位置に注意しながら、緑一色の森林を駆け抜けた。80分の運転を終えた西本さんは「楽しくてあっという間。毎年挑戦したい」と満足げだ。

 りくべつ鉄道は2006年春に廃線となった「ふるさと銀河線」のディーゼル気動車の乗車や運転体験が楽しめる観光鉄道として、08年春に開業。人気の運転体験は5コース(料金2千~6万円)ある。これまでは旧陸別駅―旧石井踏切間の3・1キロを走る「新銀河コース」が最長だったが、4月にさらに延長した5・7キロの分線コースを新設した。4月下旬~10月末の営業で、町商工会が運営する。

■道外客の利用好調

 コロナ禍でも運転体験の需要は底堅い。気動車の運転体験や乗車、トロッコ体験など昨年度の同鉄道の利用者は前年度比32・6%減の4055人に落ち込んだが、売上高は同16・6%増の1319万円と過去最高だった。要因は2万~3万5千円と高単価な運転

体験の利用が好調なことだ。昨年度の運転体験の利用者は約800人と堅調に推移。年々増えている売上高に占める運転体験の割合も、昨年度は約9割に上った。

 本年度は6万円の分線コース登場でさらなる増収を見込む。毎週金曜日の4人限定の事前予約はほぼ埋まっており、鉄道ファンの道外客が大半だ。これらの相乗効果もあり、利用客全体も緩やかに回復傾向にある。夏休み終盤の15日には、400メートルの周回コースを回る足こぎ式トロッコで100人以上が利用した。

 悩みも抱える。4人体制の運転士は70~80代と高齢化が進み、経験者の確保や後継者育成が課題だ。老朽化する線路などの維持費も膨らんでおり、さらなる収益力強化が求められる。

 町商工会によると、10月にも旧分線駅のホームを新設し、旧分線駅発など多彩なコースを提供する。将来的には冬季サービスを充実させて通年営業を目指す。

 町商工会の石橋強会長(70)は「りくべつ鉄道は重要な観光資源。魅力向上に努めていきたい」と語る。20210826103814-195434d02cd11760263a63674fd398c083aefb19.jpg

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(提供:北海道新聞)

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