
北海道の今
旭岳うっすら雪化粧 10月以降は9年ぶり
2021年10月04日
道内最高峰の大雪山系旭岳(2291メートル)は3日、山頂周辺にうっすらと雪がつもり、冬の訪れを告げる景色となった。旭川市内の旭川地方気象台からは雪化粧を目視できず、初冠雪の公式記録にはならなかった。
旭岳のロープウエーの山麓駅近くにある旭岳ビジターセンター職員の宋東憲(ソンドンホン)さんによると、3日は朝から霧で山頂付近は見えなかったが、午後2時ごろ下山した登山客から「山頂付近に積雪があった」と伝えられた。霧が晴れた午後4時すぎ、宋さんが標高1600メートルのロープウエーの姿見駅まで上ると、目視で山頂の積雪を確認できたという。
札幌管区気象台によると、平年の初冠雪観測は9月25日で、10月にずれ込むのは10月14日だった2012年以来9年ぶり。9月下旬は道内上空が高気圧に覆われ、寒気が入り込みにくく、初冠雪が遅れたという。
ビジターセンター周辺は紅葉のピークといい、宋さんは「ようやく冬の訪れを実感した」と話した。
本社ヘリは雲の影響で旭岳山頂付近に近づけなかったが、短時間の晴れ間に数キロ離れた御鉢平付近で積雪を捉えた。
(提供:北海道新聞)