
北海道の今
高梨 圧巻の5連覇 低ゲート攻略 K点越え
2021年10月23日
「自分のジャンプはここで作られている」というほどなじみ深い宮の森で、女子の高梨は初めての経験を味わった。「男子ってこういう所から出てるんだ」
1回目。最後に登場した高梨は、6番ゲートからスタートした。この日の男子2回目の全員が5番ゲートだったように、男子選手並みの超低ゲート。伊藤よりは1メートル、丸山より2メートルも低い位置からの発進だった。
最初の選手は13番スタートだったが、後半になるにつれ、どんどん向かい風が強まった。飛びすぎを抑えるため次々とゲートが下げられ、高梨が飛ぶ直前には、さらに2段下がった。
だが、高梨はいつものようにK点を越えて見せた。
さすがに「滑っている時の感覚は違った」というが、風にうまく乗り3位。「内容は良かったので、うまくつなげられた」と全員が10番ゲートでの2回目はほぼ無風の中、ただ一人90メートル超えの飛躍で逆転した。
幼い頃の宮の森では、30番ゲートから飛んだと記憶している。低くなったゲートの位置は「自分の成長というか、女子ジャンプ界自体の成長」と捉えている。
高梨に憧れるように、女子ジャンパーは増加傾向にある。今大会は中学生も含めて30人以上が出場した。 今月8日に25歳になった高梨は、「四捨五入したらもうアラサー。名前の知らない後輩もたくさん出てきた。影響を与えたい。いろんなことを教えたい」。
表彰式後、20人ほどの仲間と記念写真に納まった。
(提供:北海道新聞)