写真:サッポロビール原料開発研究所北海道原料研究グループの倉庫=上富良野町 風味決めたホップの乾燥場
北海道の今

サッポロビール原料開発研究所北海道原料研究グループの倉庫=上富良野町 風味決めたホップの乾燥場

2022年05月19日

 JR上富良野駅から、フロンティアフラヌイ温泉方面に歩いて10分ほど。茶褐色の屋根が特徴的な木造の建物が目に飛び込む。ビールの原材料ホップの品種改良などを行う、サッポロビール原料開発研究所北海道原料研究グループの倉庫だ。建てられたのは1926年(大正15年)ごろ。1世紀近くにわたり、まちの変遷を見守ってきた。

 屋根は、勾配が途中から急になる「腰折れ」という様式。はりに無垢(むく)の木を使用するが、「大工さんが見ると、いつも太さに驚かれます」と、責任者の鯉江(こいえ)弘一朗さん(47)は話す。現在は町内の農家4戸から集荷し、乾燥させた年間計約10トンのホップを一時的に保管したり、研究開発資材の置き場として活用する。

 上富良野のホップの歴史は、試験栽培を始めた23年(大正12年)までさかのぼる。サッポロビールの前身である大日本麦酒が道内でのホップの産地拡大を考える中、上富良野が適地だと分かった。25年(大正14年)、「東洋のビール王」と呼ばれた馬越恭平社長らが当時の上富良野村を訪問し、吉田貞次郎村長の紹介で土地を購入。その後、倉庫や事務所を建設した。

 ホップは風味を落とさないよう、収穫後はすぐに乾燥させて水分の含有率を10%まで落とす必要がある。かつて乾燥場として使われていたこの倉庫には、農家が収穫したホップをそのまま持ち込んでいた。1階の一角に美瑛の石で作られたかまどのような場所が残されている。そこで石炭をたき、ホップを乾燥させていたとみられる。現在は各農家に乾燥機がある。

 米国を中心に人気が広がった伝説のホップ「ソラチエース」などを世に送り出してきた同研究所。鯉江さんは「私たちの事業の中、この建物が生き続けることが一番かっこいいと思う」と話す。ホップ作りへの情熱は時代を超えて脈々と息づいている。

<メモ>▽上富良野町本町3の5▽1926年(大正15年)ごろ▽木造3階建て・延べ床面積約1000平方メートル▽設計者不詳▽内部は非公開

20220526101247-bf9506dc90ca35521c918457a7f3c12f1ac864bb.jpg

(提供:北海道新聞)

RETURN
写真:これがわたしのHOKKAIDO LOVE! 祭
CAMPAIGN
キャンペーン情報 これがわたしのHOKKAIDO LOVE! 祭
写真:【Vol.9】再ブーム到来!木彫りの熊
TRAVEL INFO.
旅行情報 【Vol.9】再ブーム到来!木彫りの熊
写真:阿寒摩周国立公園 サステイナブルキャンプ
CAMPAIGN
キャンペーン情報 阿寒摩周国立公園 サステイナブルキャンプ

MOVIE