
北海道の今
スペインのシェフが海藻の活用学ぶ 道南視察「食べられるもの多く驚き」
2022年10月22日
スペイン北部バスク地方にあるビルバオ市のシェフらが、海藻の食用利用を学ぶため函館市と鹿部町を訪れ、研究者や地元シェフらと意見交換した。
来日したのは、ビルバオビスカヤスローフード協会のマリアーノ・ゴメス名誉会長とシェフ5人。一行によると、ビルバオ沿岸は海藻資源が豊富にあるものの、食用にはほとんど使われていない。健康志向の高まりなどを受け、同協会などはレストランでの活用や加工販売を目指すプロジェクトを2019年に発足。先進地の一つとして、11日から13日まで道南に滞在し、視察した。
11日に訪れた道立工業技術センター(函館市)では、海藻学が専門の安井肇センター長と懇談。安井氏からビルバオの海には日本のアオノリや浅草のり、寒天などの原料と同じか近縁の海藻があると説明を受けた。函館国際ホテル(同)ではガゴメコンブやアカモクなどのコース料理を味わい、木村史能総料理長から調理法を学んだ。
ミシュラン一つ星レストランのシェフ、ミケル・ホセバさん(49)は「海藻には食べられるものが多くあることに驚いた」と話していた。一行は函館市南茅部地区や鹿部町も視察し、コンブやアオノリの生産者や加工業者らとも交流した。
(提供:北海道新聞)