
旅行情報
早春のトドワラ 野付半島 雪原と青空、水平線まで
2022年03月28日
雲ひとつなく晴れ渡った野付半島。風は微風。心まで晴れ晴れとなる。
積もった雪の表面は太陽光を浴びて解け、朝晩の冷え込みで凍り、固く締まっている。スノーシューがなくとも足元が埋まることはない。薄手のヤッケと防寒靴だけでトドワラまでハイキングを決め込む。
駐車場に車を停め、トドワラ探勝線歩道を1キロほど歩く。この時季、人影は少なく水平線まで真っ白な風景を独り占めする。雪と青い空がつくるコントラストが美しい。トドマツが立ち枯れ「この世の果て」を思わせるトドワラすら芸術的に見えてくる。
頬をなでる柔らかな風はほんのり温かく、カムイの大地に春の到来を告げていた。(茂忠信、写真も)
(提供:北海道新聞)