
【Vol.9】再ブーム到来!木彫りの熊
2022年11月18日
函館空港総合案内所『LOCAL INFORMATION がっつり道南』から観光情報をお届けします!
今回は函館から車で約2時間の八雲町について、現在ブームの「木彫り熊」をテーマに、そのルーツやグルメスポット情報など、伺ったお話の一部を、インタビュー形式でご紹介します!
冬がルーツ!八雲の木彫りの熊
北海道の観光土産品として知られる「木彫り熊」は、八雲町が発祥の地であるのをご存じでしょうか?
その昔、八雲町の徳川農場主であった尾張徳川家当主・徳川義親(よしちか)侯は、農作物が育ちにくい冬季間、生活に困る農民の姿に心を痛めていました。そして旅先のスイスで見つけたペザントアート(工芸品)を見本として持ち帰り、生活向上のため、冬季間の副業として農民へ木彫りを推奨したことから始まります。
今回の取材では、まず始めに木彫り熊制作体験を行いました!
♦熊友工房(熊彫体験)
八雲駅から徒歩6分程度。
『熊友工房』では熊の木彫り体験ができ、料金は3,000円(税込)、所要時間は2~3時間でお楽しみいただけます!
工房内には、店主であり彫り手の小熊秀雄さんの作品がズラリ!
その場で購入することも可能です。(一部非売品がございます。)
小熊さんインタビュー
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がっつり道南スタッフ
「小熊さんはどうして熊の木彫りをはじめたのですか?」
小熊さん
「元々花屋を営んでおり、勉強の為に札幌の花屋を訪れた際、柴崎重行さんの木彫り熊の作品を購入したいと尋ねられたことがきっかけです。そこから木彫り熊に興味を持ち、6年前から自分でも彫り始めました。木彫り熊の彫り手は減少していますが、現在も変わらず一つ一つ手作業で作っています。そのため希少価値の高さや昨今の人気から、昔に作られた木彫り熊は販売金額が高いのですが、八雲に旅行で来た方々にもっと手軽に木彫り熊を持ち帰ってほしいという思いもあります。」
がっつり道南スタッフ
「木彫りの熊の魅力を教えてください。」
小熊さん
「何千個と彫っても、そのたびに違う熊に出会えるので、そこが面白いと感じます。」
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今回は私たちもまだ見ぬ熊さんに出会う為に、制作体験を行いました!
始めは小刀の使い方から教わり、木彫りの彫り方のレクチャーを受けます。小刀は慣れるまで時間が掛かりますが、小熊さんが優しく教えてくださるのでご心配なく。
だんだん熊さんの形になってきて、いよいよ顔を彫ることに!
大事なところではありますが、一番自分の好みを出せる部分です。ここだけは小熊さんは手を加えませんので、自分自身を信じて慎重に彫っていきます!
見本の熊を見比べながら慎重に彫り進めていき、作業開始から没頭すること約3時間、思い入れのあるお気に入りのひとつが完成しました!いかがでしょうか?
こちらの完成品は、函館空港案内所『LOCAL INFORMATION がっつり道南』のエリア内に設置しますので、函館空港にお立ち寄りの際はぜひ見に来てください!
※木彫り体験は事前予約制となりますので、早めのご予約をおすすめします。
続いて訪れたのは、木彫り熊ファンの間では「聖地」と呼ばれる場所です!
♦軽食&喫茶ホーラク
「軽食&喫茶ホーラク」は八雲駅の目の前にある喫茶店です。
店内にところ狭しと八雲の木彫り熊が並べられ、熊友工房の小熊さんの作品等の販売もされています。地域に住む方々の憩いの場でもあるお店で提供されるメニューは全て店主の山戸さんご夫婦の手作りです。
“山戸さんご夫婦インタビュー”
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がっつり道南スタッフ
「いつからこの木彫り熊喫茶のスタイルになったのですか?」
山戸さんご夫婦
「ホーラクは八雲町で一番歴史のあるお店で、昔はキャバレーだったり、割烹料理のお店だったり。17年前に彫り手・柴崎重行さんの作品に一目惚れして「軽食&喫茶ホーラク」になりました。」
がっつり道南スタッフ
「こんなにたくさんの木彫り熊はどうやって集めたのですか?」
山戸さんご夫婦
「木彫り熊が好きなら、と常連のお客さんたちが譲ってくださり、どんどん増えていきました。一番のお気に入りは柴崎さんの木彫り熊です。」
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今回は、おすすめのカレーライスと、常連の方々が愛するチーズ焼きカレーをいただきました。カレーは少し辛めの味付けなのにどこか優しい美味しさ…!焼きカレーはチーズたっぷりなので、ぜひアツアツのうちにお召し上がりください。
また、店内に飾ってある木彫り熊をテーブルまで連れてきて、一緒に写真も撮れます!ぜひ、お気に入りの熊さんを見つけて、レトロ可愛い喫茶メニューと一緒に思い出に残る一枚を撮ってみてはいかがでしょうか?
最後に訪れたのは、八雲町木彫り熊資料館です。
♦八雲町木彫り熊資料館
こちらでは北海道第一号の木彫り熊と、そのモデルとなったスイスの木彫り熊から始まり、現代に至るまでの多種多様な作品を展示しています。木彫り熊は200体、関連資料用は100点の合計300点ほどあり、展示物は期間を設けて随時変更しているので、木彫り熊について広く知ることはもちろん、何度でも楽しむことができます!
八雲町木彫り熊資料館の学芸員・大谷さんインタビュー
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がっつり道南スタッフ
「八雲の木彫り熊の特徴は何ですか?」
大谷さん
「特徴としては、人間らしい姿をした=擬人化した熊が多く、彫り方は大きく分けて2種類です。一つは細かい毛立てを行う『毛彫り(けぼり)』、もう一つはカットした面で表現する『面彫り(めんぼり)』があります。」
がっつり道南スタッフ
「八雲町の木彫り熊は、近年人気が伸びてきてブームになっていますが、なにか変化はありましたか?」
大谷さん
「有難いことに、様々な地域からお客様が見に来てくださいます。
木彫り熊のブームは第一次・第二次とあり、その時は北海道のお土産品として人気でした。実は今、第三次ブームの最中と感じています。若い女性からの人気があり、SNSで広く紹介され、彫り手一人一人によって作風の違う八雲町の木彫り熊が注目されています。」
がっつり道南スタッフ
「お土産品としてだけではなく、アート作品としての需要が高まっているのがわかりますね!大谷さんのお気に入りの木彫り熊はありますか?」
大谷さん
「積み上げられた牧草の上でせっせと働いている熊を表現している『堆積牧草(たいせきぼくそう)』という酪農が盛んな八雲町らしい作品。それと、熊が座って腕組みをしている加藤貞夫さんの作品です。」
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「堆積牧草」は撮影禁止の展示の為、八雲町の奥深い木彫り熊の歴史とともに、ぜひご自身の目で確かめてみてください!
皆さんのお家にも冬眠中の木彫り熊はいませんか?彫り手によって表情を変える工芸品です。木彫り熊の歴史を調べることで、当時の背景や想いを知るきっかけになるはずです!
2024年に百周年を迎える八雲町の木彫り熊!
これから開催のイベントにも大注目です!
冬眠まえのクマまつり
https://kodamado.com/kumamatsuri/
道南の冬は日中でも冷え込むので、暖かい服装でお出かけすることと、その年の気候によって異なりますがお足元が大変滑りやすくなっております。できるだけ滑り止めが付いた靴でお越しください。
また、引き続き新型コロナウイルス感染症対策を徹底の上、ご旅行をお楽しみください。
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函館空港からのアクセス
八雲町(JR八雲駅)
〒049-3107
北海道二海郡八雲町本町
新外環状線函館空港IC~七飯藤城ICを降り、国道5号線を八雲方面へ(所要時間約1時間20分)
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INFORMATION(お知らせ)
函館空港総合案内所『LOCAL INFORMATION がっつり道南』では、道南ビト(=道南地域に暮らしながら、地域のことを想う人たち)のお気に入りスポットをカードにまとめた「道南ビトカード」というカードを配布中です。
10月1日からは新たに54枚のカードを追加し、道南・函館地位にのローカル情報はもちろん、より多くの発見・楽しみ・ワクワク感を提供しております。
第1回目枚数と併せまして、道南ビトカードは全部で『112種類』となりました!
是非全種類集めて自分だけの特別な旅を楽しまれてはいかかでしょうか?
また、過去に発信した記事では函館の冬のメインイベント「はこだてクリスマスファンタジー」の魅力や情報をご紹介しています!こちらも併せてご覧ください!
【Vol.5】クリスマスツリーと函館
https://hokkaidolove.jp/travel/detail/000894/
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◇函館空港総合案内所LOCAL INFORMATION がっつり道南
(北海道エアポート株式会社 函館空港事業所)
TEL:(0138)57-8881
https://airport.ne.jp/
◇熊友工房(ゆうゆうこうぼう)
住所 北海道二海郡八雲町富士見町56
TEL 090-8904-6433
営業時間 9:00~16:00
体験料 3,000円(所要時間2~3時間)
◇軽食&喫茶 ホーラク
住所 北海道二海郡八雲町本町145
TEL (0137)63-2367
営業時間 9:00~16:00
定休日 無休
◇八雲町木彫り熊資料館
住所 北海道二海郡八雲町末広町154
TEL (0137)63-3131
※教育委員会代表番号です。つながりましたら、「木彫り熊資料館」または「内線231」
とお伝えください。
営業時間 09:00~16:30
休館日 月曜日、祝祭日、12月29日~1月5日
入場料 無料
https://www.town.yakumo.lg.jp/soshiki/kyoudo/content0572.html
※コロナウィルスの影響等により、営業状況が変更される場合がございます。
ご利用の際は各施設のHPにて最新情報をご確認ください。